コンサルティングサービス
CONSULTING SERVICE
化学
認識
業界全体に成熟化と競争のグローバル化が進む中で、ボリュームが大きい汎用品は、中長期的な原油枯渇リスクや原油価格の変動による収益変動リスクが大きい上に、短期的には中東や中国の新設備の稼動による過当競争に陥るため、国内各社は汎用品製造の海外シフトや国内過剰設備の統廃合によるコスト競争力の強化を図るとともに、M&AやR&Dの積極投資によって相対的には成長性や収益性が高いファイン・スペシャリティケミカル分野へのシフトに取り組んでいるものの、十分な成果を挙げるには至っていません。
そもそも石化汎用品とファイン・スペシャリティケミカルは、同じ化学であっても事業経済性や重要なバリューチェーンなどが異なるため、事業運営の要諦や求められるマネジメント・スタイルも異なります。従って、そうした本質的な違いを理解した上で事業構造の転換に取り組み、その違いを乗り越えられない限り改革は成し遂げられません。しかしながら、優秀な企業であるほど長年運営してきた事業の特性や経済性にマッチしたマネジメント・スタイルや組織個性となっており、そうした「習慣」から脱却するのは容易ではありません。ましてやM&Aで他社との融合を図りながら構想改革を成し遂げようとすると、成果を出すための壁はさらに高くなってしまうのが現実です。
CDIは、総合化学、コモディティケミカル、スペシャリティケミカルの各分野において様々な事業構造改革プロジェクトに携わってきており、事業や組織体の本質的違いを踏まえた経営改革の経験と知見を豊富に有しています。
主要なコンサルティングテーマ
全社/グループ戦略の立案(事業ポートフォリオの転換含む)
石化/原油依存の事業構造からの脱却という大きな流れ(一般解)の中で、どのようなスピード・ボリュームの事業展開(分野×地域)を行うのが当該顧客企業/グループにとって独自の競争優位に繋がるのかという固有解つくりを、外部環境(市場・競争)適合性と内部環境(当該企業の経営資源、強み/弱み等)適合性という両方の視点からのアプローチでお手伝いいたします。
全社/グループ経営体制の再設計
全社/グループ戦略を実現するための手段としての全社/グループ経営体制を、当該企業/グループの組織風土や現行制度の運用実態も踏まえて設計します。
特に本業界では持株会社体制を採用している企業/グループも多く、そうした企業/グループではどうしても会社間に垣根が生じるため、持株会社と事業子会社の間の権限・責任や事業子会社の括り(守備範囲)、事業子会社経営者のインセンティブをどう設計するか等は戦略実行上の重要なポイントとなります。
CDIは、多角化した企業/グループの全社/グループ経営体制の設計を支援した経験は豊富にあり、そうした経験を踏まえて、経営体制の現状評価、課題の整理、新しい経営体制の設計などのお手伝いをいたします。
個別事業の戦略立案及び実行支援
化学業界では新たなシーズがパラダイムシフトを起こす次世代の根幹技術の基礎技術となる可能性があります。従って、その夢物語が先行してしまい、リスクや実現性が精査されないまま安易な成長シナリオが描かれることも少なくありません。CDIでは、最終製品の市場環境・化学物質間の競争状況・製品の特性/経済性やリスクを的確に見極め、事業の成長に向けた適切なシナリオとそれを実現するためのアクションプランを策定します。
ただ、そうした戦略は、現場にまで浸透し現場社員の「行動」が変わらない限り「絵に描いた餅」に終わります。そこで、CDIでは創業以来、"RealChange"Agentをコンセプトに顧客企業のミドル層を巻き込んだ戦略実行支援プロジェクトに取り組んでおあり、多数の成果を挙げています。そうした経験を活かして、本業界でも顧客企業の事業戦略が「食べられる餅」となるのを支援いたします。
ケース事例
- 化学素材メーカーの全社事業戦略、事業体の再構築
- 総合化学のグループ戦略の立案・実行支援
- 化学におけるニッチNo.1企業の新規事業の探索・参入戦略立案・実行支援
- 化学メーカーの全社業務・システム改革計画立案
- 化学メーカーの持株会社体制の概要設計・立案