コンサルティングサービス

CONSULTING SERVICE

営業・マーケティング

認識

人口減少の影響を受け、多くの市場が微減を続ける日本国内では、売上高を伸ばすための営業・マーケティングは極めて重要なテーマです。また、近年では、テクノロジーの進化により、顧客情報、媒体効果、営業スタッフの活動状況等、諸々の情報の取得が容易になりつつあります。活用すべき手段も多種多様です。巷にはマーケティングや営業に関するサービスや書籍などが溢れており、本テーマに対する関心の高さが伺えます。

一方で、我々コンサルタントがクライアントと議論を進めていく中で感じるのは、「営業・マーケティング活動」という言葉がいかに矮小化されて捉えられているか、という事です。例えば、マーケティング会議の議題が、販促費や広告宣伝費の使い道や調査会社の定期アンケート調査結果共有に留まっている。営業会議では、代理店や小売店への売り込みか、月次予算と実績の差異を見て発破をかけるに留まっている、等。その会議の場では、往々にして、いつまでたっても顧客の顔が見えてこないのです。この状況は、ウェブが浸透して以降も変化しないどころか、寧ろ情報が増えた分だけ、状況は更に悪化しているようにも見えます。

我々が改めて語るまでもなく、マーケティングとは「誰を喜ばせるのか」を突き詰めることですし、営業とは、「その顧客とどのように接点を作るのか」、ということに尽きます。従って、我々のプロジェクトも、まずはこのような当たり前の問いを繰り返すことから始まります。そこで初めて、クライアント企業が顧客について何も知らぬまま、調査会社や広告・販売代理店からの「二次情報」にばかり依拠していたことが露呈するケースも珍しくありません。逆に言えば、その事実を受け入れ、顧客を直接観察できる手段と、そこで得た情報の活用法を整えられさえすれば、クライアントが自律的に「正しい方向」に向かっていくための土壌を作ることは、それほど難しいことではありません。

なお、敢えて近年の動向を踏まえて注意点を挙げるとすれば、「誰を喜ばせるのか?」を検討する際の、自社の視野の狭さが挙げられます。
例えば、経営不振のシャープに高値をつけたのが産業革新機構ではなく鴻海であったことは、記憶に新しいと思います。何故、鴻海は高値をつけることができたのでしょうか?鴻海が中国で稼ぐ台湾企業である、という点に対する「色眼鏡」を外して素直に考えると、鴻海の方がシャープのポテンシャルを見抜くことができた、ということではないでしょうか。つまり、鴻海は、シャープの潜在顧客が「見えていた」訳です。そして、産業革新機構が見えておらず、鴻海が見えていたのは、間違いなく中国を始めとする新興国の顧客でしょう。
アジアや中東、アフリカや南米等の「新世界」の台頭を念頭におくと、営業・マーケティングの役割は、新世界の顧客からの期待を上手く捉えて接点を作ることだといえます。しかし、その全てを日本人が日本で直接実施することは、至難の技です。その意味で、営業・マーケティングを議論するということは、国内事業については勿論、アジアを始めとする海外に関して、自社の視野をどのように広げていくのか、を考えることに他なりません。自社のマーケティング・営業チームの顔ぶれは、十分な視野の広さを担保できているのか。このあたりについても、これからの日本企業が乗り越えていくべき課題だと考えています。

主要なコンサルティングテーマ

ブランドポジショニング再構築
過去に成功を収めた企業程、その後の市場・顧客の変化に対して鈍感になりがちです。CDIでは、改めて顧客の今のニーズと競合企業のポジショニングを虚心坦懐に見つめた上で、自社がターゲットとすべき顧客を変更すべきか否か、変更するならば新たに狙うべき顧客は誰か、に関する意思決定を支援します
新たなブランドポジショニングに合わせたマーケティング・営業施策・体制の転換
上述のように、ターゲット顧客を変更した場合、マーケティング・営業施策や体制の見直しは不可欠です。CDIでは、ターゲット顧客のニーズや購買行動を現場レベルで理解した上で、最適な広告宣伝・販促費、営業リソースの配分と内容の見直しを支援します。その際、例えばテレビや新聞は全てやめてウェブに大きく配分する、といったドラスティックな変更が必要な場合もありますが、トップ・ミドルとの十分な議論を通じた納得感を重視して変革を支援していきます
営業プロセスの再構築
特に市場縮小の局面にある日本国内において、過去に構築してきた営業プロセス・体制は、見直しを迫られています。突出した営業スタッフの個人技では非効率が生まれがちですし、またその突出した営業スタッフを育成するにしても、市場縮小の中では経験を積む機会自体が減少しています
CDIでは、ターゲット顧客とそのニーズ・購買行動に合わせた最適な営業プロセスを設計し、現場に落とし込む支援を行います。その際、パイロットプロジェクトの立ち上げから成功事例創出、全社への展開、といった落とし込みのプロセスを、可能な限りクライアントスタッフが自ら推進できるよう、後方支援する形を取るようにしています
アジアでのマーケティング・営業支援
アジアでも、上記3種の支援を主に行っております。ただし、アジアの場合、クライアントの現地法人にそもそもマーケティングや営業企画機能が備わっていない(マーケティング・営業企画人材がいない)という問題が散見されます。その場合、CDIでは、マーケティング・営業部隊の立ち上げをハンズオンで支援させて頂いています

ケース事例

  • 雑貨メーカーのブランドポジショニング再構築支援(日本)
  • サービス事業者の営業戦略の再構築支援(日本)
  • 製薬メーカーの営業改革支援(日本)
  • 医療機器メーカーの成長戦略立案、及び営業組織の立ち上げ支援(中国)
  • 化粧品メーカーのブランドポジショニング再構築、及びそれに合わせた営業・マーケティング施策・体制の見直し支援(中国)
  • 高級品メーカーのブランドポジショニング再構築、及びそれに合わせた営業・マーケティング施策・体制の見直し支援(中国、ASEAN)

関連リンク

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