CDIについて知る
CONSULTING ORTHODOXY
CDIグループのテーマ
CDIグループは、Corporate Directions, Inc.を核として、複数のグループ会社群及び海外拠点によって構成されています。
CDIが、グループ各社の個別の専門分野での活動も含めて、常にその根底において意識しているのは、依頼主が「企業経営の進化」を遂げる上で直面せざるを得ない、本源的「テーマ領域」とでも呼ぶべきものです。
経営を取り巻く急速かつ激しい環境変化の下で、多様な個別課題への対応を迫られ、知恵と工夫によって切り抜けることを繰り返す課程で、次第に浮き彫りになってくるのが、「こうした時代環境の下で、そもそも企業経営の考え方やあり方自体をどうデザインし直さなければならないのかという本源的問いです。
経営の Global Design
事業が何らかの形で国境を越えることが当たり前になった結果、経営のあらゆる局面で(否応なく)、従来の企業経営の常識は変更を迫られることになります。
「どうすれば、X国市場を開拓できるか」で始まった問いは、その取り組みが深まるにつれ、「国境を越えて事業を成功に導くには、われわれ自身がどうあらねばならないか」という問いへと変貌します。それは、ただ相手国に合わせるとかGlobal Standardに合わせればよい、という単純素朴な議論では及びもつかない深さをもった経営論点です。
少なくとも、事業における海外進出は、経営においてはホームグラウンドの拡張(海外包括)を意味するものでなくてはならず、日本の会社にとってみれば、それは自身の中で「自身(日本)をいかに相対化するか(できるか)」という容易ならざる問いであると言うことができます。
経営の Social Design
経済的に成熟段階に達し、いち早く人口減少社会となった今日の日本は、「経済成長がすべてを癒す」社会パラダイムの枠をすでに踏み越えてしまったということができます。考えてみれば、多くの社会的課題の諸側面、すなわち、医療・介護、教育、食糧・農業、環境、エネルギー、社会インフラ全般、そして人の心や幸福の問題などは、どれをとっても経済合理的観点からのみで解決を図ることができない性格のものばかりです。
しかし一方で、観念的・道徳的・政治的観点ばかりではどれだけ論を尽くしても微動だにしない課題群であることもまた事実で、その変革の動力として、経済合理的システムを内在する企業組織の役割はますます大きくなっているとも考えられます。
それを組織経営の立場から見れば、「経営」がもはや「経済」の領域を本質的に踏み越えつつあるということを意味し、従来の「経済合理性のみに拠って立つ競争ゲーム」とは異なる、もしくはそれをその一部として包含するような新たな論理、新たな価値体系を、あらゆる局面で問われつつあると言えます。
その意味では、日本の社会風土・精神風土を歴史的に内包し、経済合理的装置にはなり切れなかった日本の会社の経営に、新たな角度から光が当てられる可能性もあるのかもしれません。
経営の Technological Design
技術(technology)といえば、経済学的には生産関数において生産性を決定づける因子であり、経済学者J.A.シュムペーターが経済発展の原動力たるイノベーションの重要な誘因としてきた通り、まさに競争相手に勝利し利益を生み出すoriginalityの源泉として、経営者が主体的にmanagementする要素であり続けてきました。
しかし、現代の急速に革新・進化する科学・技術は、その主客関係を逆転させ、むしろ経営は技術環境の急流の中を受動的に泳ぐことを強制されている、と言った方がもはや実感に近いかもしれません。
技術は、経営にとって「要素」から「環境」へとその意味を拡張・変化させ、新技術を商品化しようとする企業も、新技術によって自らの事業モデルを革新しようとする企業も、新技術の登場を見てそこに新たなビジネス機会を見出そうとする企業も、技術を知財化して資金化しようとする企業も、「しよう」としているのか(「要素」)、それとも「させられて」いるのか(「環境」)は、判然としなくなりつつあります。
「環境」としての技術は、研究開発型企業のみでなく、あらゆる企業にとって逃れ難い「環境」として存在するものであり、瞬く間に事業そのものを一新させるその潜在力を鑑みれば、技術環境とは、経済環境以上に経営にとってはるかに大きな意味をもち、経営に内在する「技術感度」の深さが問われる時代になりつつあると言えます。
企業経営・組織経営に考え方・あり方のRe-designを迫るこうしたテーマ領域は、CDIにとって、コンサルタントとしての依頼主企業の固有課題への取り組みの底流で、実践的に意識されているものです。
組織の常識を刷新する契機は、組織の中心ではなく、常に、その最前線=辺境に宿ります。
私たちの姿勢は、依頼主の課題が現実に形をとって現われる組織の現場に赴き、その細部に目を凝らし、小さな摩擦の中に本質を見、覚醒の契機を依頼主と共に掴みとろうと努め続けることです。